まかいの牧場「農場レストラン」(富士宮市)
おばんざいのごとく並ぶ手料理
のどかな牧場風景
平日ならば席はとりやすい
時間制限なしで楽しめます
9分割の角皿は少量づつ選ぶことができて最適
朝霧高原 まかいの牧場
〒418-0104 静岡県富士宮市内野1327
TEL 0544-54-0342(9:00~18:00受付)
ご注意 3月まで毎週水・木が定休日の予定!!
139号を 冨士宮方面に走れば まかいの牧場の大看板 そして大駐車場、緑豊かな牧草地などがいやでも目にはいります。
ビレッジから約20キロ、時間にして約25分の距離です。この区間にはレストランらしい店は まったく見当たりません。あ、 一軒ありました。右側にある大看板ステーキの末広店です。でも銀座末広をイメージして訪れると あまりの落差に愕然とされるでしょう。まかいの牧場まで わき目をふらずに直進するのがベターです。末広店から7~8分の距離ですが まかいの牧場を見落とすことはまずありません。右側の駐車場にお入りください。
まかいの牧場のオーナーは馬飼野さんですが その祖先は遠く鎌倉時代にまでさかのぼります。源頼朝は冨士の裾野でしばしば巻狩りを行いましたが その規模はすこぶる壮大で全国からはせ参じた武士は、記録によれば99400騎。家来を含めると約70万の軍勢といわれ、鎌倉幕府の権勢を天下に轟かせました。その際 頼朝はこの朝霧高原で軍馬の養育を始めるように命令し その代表者に馬飼野の姓を授けたのだそうです。
ごめんなさい。話がやや横道にそれてしまいましたね。
目指すは「農場レストラン」なのです。 入り口を入ると広い売店があり すぐ左手に「ランチハウス」というレストランがあります。ここは サラダバーと ハンバーグや カレーなどを提供する手軽(大半が1000円未満)な食堂ですが、あわててはいけません。
ここを無視して直進し、向こう側のドアから広い庭に出ます。その先約20メートルの左側が目指す「農場レストラン」です。
入り口で 料金を前払いとなります。カード類は使えないので キャッシュのご用意を!
平日料金 大人(中学生以上)1680円。
中人(小学生) 1050円。
小人(3歳以上) 525円。
土 日 祝 年始など特別期間は 大人のみが1890円となります。
店内は150席、片側がガラス張りで 広々としたまかいの牧場を見晴らすことができ 明るいムードです。暖房設備はあるのですが これからの冬場はやや肌寒く感じることがあるでしょう。というのはこのレストランの天井が天幕仕様なので 暖房の効果がうすれてしまうのです。したがって 暖房用のひざ掛けブランケットを貸してくれるので 遠慮なく頼むこととしましょう。
さて 食事ですが ビュッフェスタイル 米語でいうならバフェ 日本でのみ通用する呼び方をすれば「バイキング料理」です。でもただのバイキングとは異なり 約80種類の料理がずらりと勢揃いしています。ホテルなどのバイキングでも 通常4~50種類ですから ランチタイムのバイキングとしては まさに異例のことで壮観といえます。
ここで レストランの名前を思い起こしてください。そうです、ここは「農場レストラン」なのです。自社の農場で採れた野菜、地元の農家や牧場から直接仕入れた野菜 米 卵 肉 牛乳 それらを使っての手作り料理 つまり地産地消のスローフードをテーマとしているのです。だからヘルシーな野菜料理が主体なのです。 バイキングといえば 必ず登場しているハム ソーセージ ローストビーフ かつなどは見当たりません。わずかに豚の角煮 肉じゃが ハンバーグ 豚汁 ポークカレーが肉料理です。水産物はといえば カニ エビ 牡蠣などは影も形もなし。刺身はもちろん干物一枚すら見当たらず、わずかに地元のニジマスの香草揚げとマリネだけがお魚料理です。あとは これでもかというほどのヘルシー野菜料理です。 フォアグラ 松坂牛 本マグロなどを好む美食グルメ派は 当初戸惑うかもしれません。でも一巡すれば 農場レストランのヘルシー料理にすっかりなじんでしまうでしょう。
全種類を食べることは到底不可能です。デザートだけでも10種類以上。ドリンク類もオレンジ アップル 野菜 緑茶ジュース ブドウ酢 コーヒー紅茶はもちろん ウーロン ジャスミン 甜茶・・・ぜんざいやおでんなども並んでいます。
周りを見渡せば 来客のほとんどは女性客。筆者は11時半に入店し 約1時間半で満腹となって退席したのですが 先客を含めて その間に退席した客は全くいませんでした。
11時から3時までの営業時間ですが 何度も何度もテーブルと料理台を往復して試食を繰り返し 思い切り おしゃべりを楽しんで時間を過ごす人たち。ここは 時間制限などというけち臭いことはしていないのです。女性にとってはまさに至福の数時間なのです。
訪れた日は平日のため すんなりと席に座れましたが 日曜 祝日や ハイシーズンとなると 開店とほぼ同時に満席となることがよくあります。その場合は悲劇です。待機リストに名を記入しても 待てど暮らせど空席が出現しません。通常のレストランと異なり 客の滞在時間が異常なほど長いのです。
もう一つ ここのうれしいことは 9等分した角皿が置かれていることです。通常 バイキングというと お皿にあれこれ山盛りして席に運ぶ奥様方が多いのですが 9分割の角皿だと 不思議なことに 少量づつ9種類の料理を選ぶようになります。 このように食べたいものを少しづつ選ぶというのが本来のビュッフェの食べ方なのです。
さて結論といきましょう。 はっきり言ってお勧めです。1680円のもとは十分にとれます。味のうるさい方でも 一皿一皿の味付けがしっかりしているのでご満足いただけるでしょう。ミネストローネとか あんかけ固い焼きそば など各種の料理があります。パンが焼き立てでないのが残念ですが それでも天然酵母のパンが4種類。お子様も10種のデザートや自家製アイスクリームなどで喜ぶはずです。
ちなみに 筆者の特別のお気に入りは シーザースサラダ ニジマスのマリネ 天然酵母の切り株パン そして恥ずかしながらポークカレーとぜんざいでした。
健康な食事を満喫し 生きる活力が復元したなあと 実感できるかな メタボのあなた?